ラウレス硫酸Naとは

「非常に洗浄力が強く、頭皮にも毛髪にもダメージがある界面活性剤(洗浄成分)、安価なシャンプーや市販品によく使われている」

化粧品成分表示名称:ラウレス硫酸na

別名:ポリオキシエチレンラウリルエーテル硫酸Na

(医薬部外品などの場合の表示はこちら)

成分解析

とても強力な洗浄力を持つ陰イオン(マイナスイオン)界面活性剤の一つです。

皮脂・ほこり等の汚れや、ワックス等の整髪料はプラスイオンである為、

マイナスイオンの界面活性剤のラウレス硫酸naがプラスイオンの物質にくっついて毛髪から洗い落としてくれます。

しかし、その強すぎる洗浄力が故に、皮脂も必要以上に落とし(頭皮のバリアのために少し必要)、肌への刺激も強く、毛髪へのダメージも起きてしまいます。

ラウレス硫酸naは安価な原料のために、安いシャンプーの主剤として使われることも多いです。

その場合、コカミドDEA,コカミドプロピルベタイン等を配合することでラウレス硫酸の刺激性が緩和されるので、この組み合わせで作られていることが多いです。

しかし、この作りでは毛髪のきしみ、ごわつきは強いですので、質感向上のために表面をコーティングして、毛髪の滑りをよくできるシリコンを配合していることが多いです。

ラウリル硫酸naとの違い

ラウレス硫酸naとラウリル硫酸naは間違えられることが多い成分です。

元々ラウリル硫酸naという成分が存在して、上記記載のように非常に洗浄力が強く頭皮にも毛髪にも刺激の強い成分でした。

さらに成分自体の成分が小さいことから、頭皮の奥まで浸透しやすくより頭皮の刺激が強くなる心配がありました。

その為に、ラウリル硫酸naの分子量を大きくして頭皮に吸収しづらくしたのがラウレス硫酸naです。

安全面

脱脂力が非常に強いので、元々乾燥肌や頭皮が弱い方にはこの成分が配合されているシャンプーを利用することで、かゆみやフケ等の原因になる可能性もありますが、アレルギー症状などの重篤な症状はそんなに出ない成分でもありますので、その点では大変安全な成分です。

毛髪ダメージや、皮膚が弱い方への刺激面でのリスクはありますが、安価な上に重篤な症状が発症するリスクは少ないことから多くの市販シャンプーに利用されています。

石油由来?植物由来?

今現在ラウレス硫酸naは、ほぼすべて植物由来です。

理由は、石油から抽出するよりもヤシ油から抽出した方が抽出コストが安いので、製造メーカーが原料を仕入れるときに、植物由来のラウレス硫酸naの方が仕入れ値が安いからです。

石油由来でも植物由来でも、ラウレル硫酸na自体は同じものですので、それなら仕入れ値が安い方を選択するのが普通です。

ですので、ラウレス硫酸naは今現在ほぼすべて植物由来です。

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